日々のこと

日々のこと

「残像に口紅を」「きときと夫婦旅」「生皮あるセクシャルハラスメントの記録」9/26月 読了

9/26月 ☀

マルシンハンバーグ他さつまいものきんぴら、ピーマンナムル



主人公は小説家、言語をひとつづつ消滅させていく中でどう小説を書くか・・というお話。最初に消滅させたのは「あ」・・これはとても大きい消失だ。大事な言葉は「あ」から始まるのだと気がついた。また使える言葉が少なくなるにつれて感覚も雑になるらしい。途中、「わぁあ、こういのを天才!っていうんじゃないか」というページもある(とってもシリアスなんだけど笑えるという場面)どんどん使える言葉がすくなっていくなか、小説家は生い立ちを振り返るようになる、これって。。よく人が亡くなる時期が近づくと過去を振り返るということと同じことなのかと考える。最後に消滅するのは「」で終了。・・言葉が消滅する恐怖を感じたいけど、どうしても笑えてくる小説だった

「夫婦って一体なんなのだろうか」「人の一生ってなんなのだろう」と47歳書店勤務のみゆきは考える。出版社営業マンのオット範太郎とは家庭内別居状態が5年位続いている、中3息子昴は挙動不審・・風穴を開けたのは昴の富山への家出。さてこの家族の行方は・・という物語。「あるある」満載。上から目線マイペースの夫、感情に任せて喜怒哀楽の妻垂れ流し・・こんな夫婦体系は昴の指摘通り何年かのちには消滅しているといいなと自分たちをも顧みつつ読了。


「生皮 あるセクシャルハラスメントの記録」元編集者で小説家講座講師月島(60歳前後)が7年前のセクハラ行為で訴えられた。訴えた咲歩は7年苦しんできたのだ。咲歩とオットの俊の苦しみ、月島、月島家族、講座生などの視点や感情~最終2ページでぽろぽろ泣けた。なんで泣けるんだろうともう一度読んだらやっぱり泣けた。咲歩の苦しさに少しでも共感できたのかもしれないと考える。セックスという行為が各個人にとってどういうものなのか、どう考えているのかを変化があることも含めてしっかりとつかんでおくべきだなとも考えた