日々のこと

日々のこと

「クロスボーダー」「ひとり日和」「闇祓」読了


新川帆立さんの小説を読んでる途中、VIウォーショースキーが思い出され、何十年ぶりに最新刊(2017年)を読んだ。VIウォーショースキーは相変わらずかっこよくてしびれた。久々のミステリーは情報量が多くて頭はパンク、そもそもは①殺されたフォーサンのポケットから親友ロティの甥のフェリックスの電話番号が書かれたメモが出てきたのはなぜか②姪のリノが失踪、どこへ??ということなのだ。それを確認しつつ読み進めないと混乱の極みとなる。VIウォーショースキー風に言えばアドレナリン全開で心臓バクバクのページもあったし、怒りや悲しみを感じるページもあったし、混乱の中でも恋愛っぽい時間を楽しむVIウォーショースキーもいたし・・十分楽しんだ。初期作品を読み返そうか迷っている

2007年2月 本棚を整理してしていたら目に留まって、再読。。のはずなんだけど全く記憶と違っていた。21歳の知寿さんと71歳の吟子さんの1年弱の同居物語。。と書くとほのぼのしたお話を予想するんだけれど、いえいえとんでもない・・知寿さんは、見た目ギャルっぽい時とそうでないときの落差が激しそう、若い女性ということははっきりしている、そして・・手癖が悪い。。さらに結構ひねくれていて意地も悪い。。この人間性が原因か否か恋愛は長続きしない、恋愛が終わるときめちゃくちゃ落ち込み、立ち直れないのが読んでいてとても可愛い、本人は苦しいだろうが。この落ち込んでいる姿が知寿ちゃんの本来の姿ではないかしら。で、吟子さん。。作者は若い女性のはずなんだけど、71歳の吟子さんのセリフがいちいち刺さる、とても心揺さぶられる。何気に読み始めたのだけれどものすごく読み応えがあって何度でも読み返したくなる本だった

これはホラー小説だろうか。久しぶりに31度となった暑い日に読んでいたのだが背筋がぞーっとして涼しくなること数え切れず。自分の闇を他人に押し付ける「ヤミハラ」の話、過剰な自意識から生じているらしい日常生活あれこれ・・捉え方によってはギャグみたいに笑えてもいいはずなんだけど・・笑えない。。ただただ恐怖の読書時間